カテゴリー別アーカイブ: ペンション関係

仕事道具にもちょっとした遊び心を


いよいよ七月後半から夏の合宿シーズンが幕をあける。

ひと昔前のウィンタースポーツ花盛りし頃と違い、今は一年間の2/3をこの時期に稼ぎ出さなければならない。

この2ヶ月半はまさしく戦争のような様になってくる。

つい2日前に東京から長野に戻ってきて、徐々に
仕事の支度を進めていくわけだが、こちとら違い働くも働かないも自分次第な身の上。普段は草を延々と喰む乳牛のような生活。

刻一刻と迫りくる労働の日々にそなえ
心身の覚悟もしていかなければならないのです。

今日ふと、厨房を見渡してみる。
普段はしまわれている食器類などが引っ張りだされ、磨かれ、所狭しとならべられている。母親も少しづつモードを切り替えているようだ。

戦の前の詰所のような凛としたこの感じは嫌いじゃない。
一本の包丁に手を伸ばしてみると、柄の部分がかなり痛み始めている。以前は気にもとめなかったが、妙にひっかかるのでちょっとしたイタズラを施してみることに。
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そう、無駄にカーボンコーティング。勿論グラフィックカーボンじゃなくて本物の炭素繊維を使用。

自転車補修のために培った技術が無駄に炸裂する。
まだ施工途中だが、母親にみせると存外気に入ってくれた様子だった。
想像してみよう。
延々と続くかに思われる包丁仕事の差中にふと手元をみ下ろす。
そこには美しいカーボンの織り目が覗く。
そしてまな板と刃がぶつかり合う衝撃を、カーボン特有の振動吸収力が優しく和らげてくれる。
もちろん人間に知覚できるレベルではないが、長丁場の仕事の中では肘と手首にかかる負担に大きく差がついてくる。
そんな情景を思ってちょっとニヤニヤしてしまった。
普通の人はカーボン織り目にあまり興奮しないと思うが….







東京からの荷物が届き、自転車組み立て三昧の一日

僕がペンションを営んでいる長野県木島平は坂が非常に多い。
というかスキー場だから当たり前なのだが。
子供の頃は麓の小学校までおよそ4~5kmの道のりの全てが坂道。
そこには平坦な道など一切無く、その時からすでに人生の不公平さを神に嘆く事を覚えていたような気がする。
帰り道、小学生の足には平均斜度10度はあろうかという延々続く坂道は、目の前に屹立する未踏峰の如くそびえたつ。
まあ、9割は親に車で迎えに来てもらうのだが、時折うん悪く迎えが来れない時は
ひたすら続いていく坂道を泣きべそかきながら登って行くしかないのだ。
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時は流れ、まさか20幾年の歳月の果てに

地元に戻ってきて、散々苦しめられた坂道を今度は自転車で征服せしめんと日々鼻水を垂らしながら坂道を登っていると思うと
なんだか不思議になる。
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そんな坂道の終点のペンションで自転車を
仕事に繋げてみようなどと、自分でも酔狂この上ないと思ってしまうのだが、やってみたくなった物は仕方ないのである。
今日、東京から大量の荷物がとどく。
向こうの仮屋に保管してあったフレームやらホイールやらを先日まとめて発送した物が到着したのだ。
朝からこのフレームにはこのパーツはいかがな物かとあれこれ考えるのは非常に楽しい時間だった。取り敢えず今日仮組みの終わった3台。
サーベロR3SL
コルナゴc60
look595
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後数台、名だたるバイク達が控えているのだ。この駿馬達がペンションにズラッと並べられて来客を待ってる姿を思うと、ゾクゾクしてくる。

あくまで、仕事の一環である。僕個人の趣味など、耳かき一杯分も入っていないと天地神明、ここに宣言する!!

全国100名水で磨かれた龍興寺サイダーが飲みたい

流石に4時間バスに揺られていると体にくる。
長野から新宿まで高速バスでおよそ片道4時間、往復でも料金は5000円足らずと最近は驚く程安くなった。
年に何回も仕事で長野と東京を往復する身としてはここ最近の高速バスの値下げは大変ありがたい。
今年、新規の合宿の入った横浜の某高校に、代理店の方と挨拶をしに行く事になったのだ。
殆ど日帰りのような強行スケジュールである。
僕の孵化したばかりのカブトムシのように脆弱な腰にはいささか負担が過ぎる。
西新宿の停車場から高田馬場の宿泊先まで、少し歩くことにした。
街頭の温度表示は夜の10時を過ぎても27度を示し、歌舞伎町のアルコールを含んだ湿った空気が肌にまとわりつく。
気が狂ったかのようなネオンと人々の嬌声。旧約聖書のソドムの地を思わずにはいられない。
昨夜までの、猿と猪が跳梁跋扈し、人は自然の従属物に過ぎないような田舎とのギャップに頭が少しクラクラした。
ここ数年、高校の義務教科にダンスが組み込まれ、ダンスホールをウリにしているウチのペンションでも何とかそこに活路を見出そうとアレコレと苦心しているのだが、
今の所のメインストリームはヒップホップやダンスに傾いている。
うちとしては社交ダンスが復興してくれるとこれ程ありがたい事はないのだが、男女が、ペアを組み、事もあろうか手を繋ぎ密着する社交ダンス。
女子と手を繋いで歩く事はおろか、異性の半径1mの絶対制空権に侵入することもままならなかった僕の青春時代からしたらおよそ考えられない行為。
あくまで天の帝釈天に矢を向け続ける阿修羅王のようにまさしく不倶戴天の行いである。
中高生には教育上宜しくないのだろう。
断っておくけれど、けっして女性が嫌いなわけではないのだが、苦手な部類に入るのだ。どうしても緊張してしまう。
今度来る高校のダンスクラブは全て女子から構成され、50名に近い華も盛りの女子高生が大挙して押し寄せてくるのだ。
良く考えたらこれは我が方のペンション始まって以来の大事件である。
旧約聖書の預言者ダニエルが、祖国が滅ぼされ虜囚の辱めに対してこの異常な出来事は、と叫んだように、大事件なのだ。
今日の高校訪問も心してかからなければ。
ああ、喉がカラカラに乾く。
地元木島平の龍興寺サイダーが飲みたくなって来た。
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日本100名水に選ばれた龍興寺清水で

作られたサイダー。まさしく天の甘露である。
以上、龍興寺サイダーについて書こうとしてこんなに無駄な文章になってしまった。
まったくもって文才の無い人間だ