カテゴリー別アーカイブ: LOOK695 aero light

2015/09/20 LOOK695エアロライト 隣り合わせの落車の恐怖と長い下り坂の青春

人に言わせると、自分ではそうは思わないのだけれど
僕は痛みに弱いらしく。

以前、明治通りと大久保通りの交差点、大型のトラックがびゅんびゅんと
飛び交うとても危険な道路の脇で派手に落者をしたことがある。

その当時僕は安いクロスバイクにのっていた。まだカーボン補修の
技を身につける前だったし、何よりバンドしながらバイトで生計を
立てていた、とても貧乏時代。

中古で買ったドロップハンドルを袋にぶら下げて、家への帰途に
ついていたときに前輪にハンドルが入り込んでしまったのだ。

よくネギや大根、最悪でも傘でやってしまったことはある。
当然、ぼろぼろになるのはネギ、大根、傘の貧弱な骨組み。
三勝零敗で前輪ホイールの圧勝。

しかしこのときは流石に安物とはいえ、AL6000番台の
レース用のハンドル。ホイールをロックさせて車体は見事に
ジャックナイフを決めてしまった。

突然後輪を跳ね上げ、空中を物理法則を捻じ曲げたように
併走していた自転車が中を舞う光景に、車のドライバーは
肝をひやしたでしょう。

肩から12月の冷たいアスファルトにたたきつけられ、
自転車の下敷きになって身動きが取れない僕は
なんとか通行人に助けをもとめようと、兆度目のあった
向こう岸の幼女に手を振ってみると、幼女は満面の
笑みを浮かべて手を振り替えしてくれる。

そして、手をつないでいた母親が、知らない人に手を振っては
いけません、とでも言うかのように幼女をせかして立ち去って
しまう。

違う。僕は別に幼女の友達がほしかったわけじゃない。
笑顔で蟷螂の羽をむしるような幼女の無邪気な残酷さと、
母親の冷たい仕打ち、それ以上に人の心をこんなにも
すさませてしまった世相にそして右肩から徐々に広がってくる
鈍痛に、口の中が乾き、いやな味の汁がにじみ出てくる。

走行しながら何とか心ある通行人に救急車を呼んでもらい、
病院に担ぎ込まれる。

結局、右肩にひびが入っていた。

あまりの激痛に、看護士さんに打ち込んでもらったモルヒネも
一向に効果がなく、迎えに来てくれた友人たちを前にして
苦痛にのた打ち回る醜態をさらしてしまう。

そしてそのときの僕の痛がり様をそのときの友人たちは
今も大笑いしながら物まねするのだ。

そんな輩はいつか手足を縛って口の中に生のイナゴを
放り込んでやりたい。そのときの痛がり肩が尋常じゃ
なかったらしく、どうやら僕は人よりも痛がりならしいと。

いたいんだからしょうがないじゃないか。

前置きが非常に長くなってしまったのだけれど、僕は痛いのが
大嫌いなのです。なので、いまだに下り坂が苦手で仕方ない。
二ヶ月前に数年ぶりに落者を経験してしまってから、
いまだに長いくだりでは体がすくんでしまう。いかにこれを
克服するか。

そんなこんなで、かなり特殊な構造を持ったLOOK695エアロライト
について、臆病な僕が長い下りでどのような感想をいだいたのか
書きたかったけれど、無駄に長くなってしまったのでまた次回に
まわしたいと思います。

695と、現在洗浄してガラスコーティング
中の595、世代をまたいだ競演です。

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営業中!いつかはロードバイクの宿としてもやって行きたい。

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LOOK695エアロライト 落車とくだりの恐怖といかに向き合うのか。その2

前回の続き。

一人の人間が道路にはいつくばって自転車の
下敷きになっても誰一人手を差し伸べようとしない街。
東京。

道を揺らす車の振動とともに頬に感じるのは
アスファルトの冷たさなのか、人の世の冷たさなのか

前輪に鉄パイプを挟み込み、派手にジャックナイフ
地面にたたきつけられた僕は右肩の骨と、友人たち
から痛みに弱いという非常に失礼なレッテルを貼られてしまうのです。

余談ですが、安物のクロスバイクは皮肉にも、傷一つつかず、鉄パイプを
挟み込んだ前輪は触れ一つつかないのでした。

昔から臆病なたちの僕は、自転車をはじめてもどうにも
くだりが苦手で仕方ないのです。

まあ別に人と競うために
自転車に乗り始めたのではないので、たいした問題ではない

がしかし、命知らずなダウンヒルをかましてくる連中をみると
うらやましくないといえばうそになる。

LOOK595、586は非常に下りにおいて安定している
自転車でした。くだりが速い自転車はいい自転車だ、という
のがなんとなく僕の中で定説化しつつあります。

では最近手に入れた695はどうか?現状のカーボンホイールと
25cのタイヤを装着した状態では、非常に特殊な挙動を示す
自転車である、と感じています。

エアロブレーキだとか、専用の角度調整が可能なステムだとか
シャフト、ベアリング一体型のクランクだとか、ややこしい
専用規格を盛り込んだこの躯体を三日くらいかけて苦労して
くみ上げる。

まったく今までの経験が通用しないフレームだったので
とにかく手探りの作業が続きました。楽しみにしていた
金曜ロードショーの平成狸合戦ぽんぽこもろくに
見れない始末。

そんなんでくみ上げて公道に乗り出すときは、内心
「本当にこれ走るのか?」とひやひや物でした。
もちろん、補修フレームとはいえ、決して安くはない
金額を投資しているので意地でも走ってもらいますが。

暫定的にポジションを出して、はやる気持ちと不安な
気持ちを抱えながらペダルと靴を固定する。そして
漕ぎ出す。

指先に今までに感じたことのない不思議な感触が
伝わってきます。

特殊なブレーキ機構の調整に失敗して、タイヤがブレーキに
こすっているのか?

もしくは路面が速度制限のために微細な凹凸を刻んでいるの
か?

チェーンがディレイラーと抵触しているのか?

色々考え付く理由を思い返しては車体を観察してみますが
以上はありません。とりあえず調整は万全。何だこれは?

違和感を感じつつも、転がりに異常がないことを確認して
走り出してみます。ちなみに今のホイールは3tメルキュリオ
これもまた特殊なホイールです。さあ、どうなるのでしょう
続く。

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2015/09/25 LOOK695 エアロライト 下りの恐怖といかに向き合うか。 その3

少し間があいてしまったけれど695エアロライト、初乗り所感の
続きです。

とにかく、下りの恐怖をいかに克服するか。
僕の家、といっても職場でも有るペンションはスキー場に
向かう道の登りの一方の終着にある。

だから、必然的にどこかに行こうとするとまずは
長い下り坂を降りていかなければならないのだ

ちょっとバイクを調整して具合を見るために外に
乗り出そうにも、まずは坂を下って、そしてその道を
登り返さなければならないので、これはこれで中々厄介でもある。

山道特有の長く湾曲した坂を、それなりの回数下ってきた。
それなのに、下りが速くなるとか怖さが薄れるとかそういった
変化は中々僕の身には現れない。

もう、先天的に
そういった命を極限の状態に投げ出して、ひりひりするような
感覚の中でスリルと生を実感する、とか意思で恐怖を
克服するとかそういった類のことは向いてないんだと思う。

そんな中、この695はどうだったのか。

先代の595はこよなく愛しているバイクの一つである。
細身ながら強靭に作られたフレーム素体が、どんなシチュエーション
でも圧倒的な安心感と一体感を与えてくれる。586は、もう少し
ヒラヒラぱりぱりしてるけど、やっぱり下りの安定感はすばらしい。

なにより、どこかアナログな感じのいい意味での曖昧さと包容力。
この辺りのLOOKは乗っていて暖かいのだ。

そして695。それまでのLOOKにある手作り感のようなものは
薄れて、近未来から来た青い猫の形のロボットがいじめっ子から
逃れるための最速マシンとして用意してくれたような、今までの
LOOKとはちょっと違う趣。

手に取ると感じるのは、軽トラのような強靭さと耐久性ではなくて
F1マシンのような緻密、精密、繊細さ。独特の機構の数々も
それを感じさせる一端なんだろう。


前回、手にこれまで感じたことのない振動を感じた、と書いた。
その原因はまだはっきりしていないのだけれど、これが何か
回転を妨げる要因がある、とか粗雑なバイクのように細かい
振動を吸収し切れていない、というのとはちょっと違う。

慣れてくると不快ではない。だからマイナスファクターでは
ないのだ。

重心が、低い。タイヤが路面を今までになくつかんでいる感覚がある。
そしてクランクが回り、トルクに変換されるそのダイレクト感もまた
今までに感じたことがない。

この辺のダイレクト感と、手に伝わってくる振動は同じ趣の物なん
じゃなかろうか。

下り、この振動が僕の臆病な神経をささくれ立たせる。
最初のダウンヒルは、だからかなり薄氷を踏むような思いだった。

でも695のこのダイレクト感を理解してくるにつれて、路面の状況、
タイヤの状況、車体の状況を伝えてくる物なんだろうと思えてくる。

やっぱりLOOK.カタログスペックだけ突出した
理詰めのバイクではなくて、どこかに親和性と包容力の幅を
持たせてある。その方向性が595なんかとはちょっと違う
けれど、これはこれで奥深いバイクかもしれない。

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