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妻にorca と花束を

自転車名 orca 2009
ブランド orbea
価格 愛の値はプライスレス
サイズ XS

僕を自転車の世界に引きずり込んだ元凶、魔性の女、

orbea orca

数年間の恋焦がれ何とかorcaをフリーターの身で自分のものにしようと、麦チョコとコーンフレークで食費と健康を犠牲にネットの世界を俳諧すること数年、補修の必要なフレームを手に入れたのが今から5年ほど前の話 続きを読む 妻にorca と花束を

~レアメタルフレームの誘い ~  orcaに恋している9

確か自転車の軽量化に興味を持ち始め

たのもこのキャノンディールのアルミ
バイクをてに入れた頃だったと思う。

当然軽量化には資金が必要であり、

一介の貧乏フリーター(二十代後半、
人生詰みかけ)には苦しい話だ。

UCI規定という規則の中で大きなレースに出るロードバイクの最低重量が6.8kgであり、

この6k台というのが一つの自転車乗り夢だ、ということもこの頃に知った。

キャノンディールが確か8k半ばだったので(この頃のアルミバイクにしてはそれでも破格の軽さだと思う)

「6k台なんて無理じゃ( ゚Д゚)ヴォケ!!」
と一人で呟いたりしていた。

もはや日課となっている、オークションで単体フレームの項目を
ダラダラと毎日全商品チェックする行為。時間の無駄としか思えないのだけれど
そうしているとなぜか心が安らかになる。

フレーム中毒。完全に病んでる。

orcaが売りに出されないか、もあるが
その中で興味を引くフレームがあったら、それをネットで調べてみる。そうやって
徐々に自転車の知識が蓄えられていった。

ある日、見慣れない一つの単語が目を引いた。
「超軽量 スカンジウムフレーム」
売価は45000円即決である。

説明書きには、元海外のプロ選手が使っていたもので希少金属スカンジウム合金
で作られたフレーム。フレームセット重量は1450gだという。

自転車にハマる前は重度の鉱物中毒、あくまで精神的な意味の、
だった僕は希少金属とか希少元素とかいう単語に過剰に反応してしまう。

スカンジウムを調べると、金よりも同一重量の価格が高い、非常に珍しく
高価な金属だ。

そしてスカンジウム合金は旧ソ連、死神の指(デスブリンガー)と
勝手に僕が呼んでいたミグ21という傑作戦闘機にも使われている。

なんて心くすぐるソリューション!

この1450gという数字、当時のハイエンドカーボンフレームを凌駕する
(既に発表されているスコットのアディクトは別として)

当時超軽量と言われていたorcaやスコットCR1のフレームセット合計重量が1500g台、それを金属フレームで下回ってしまうのだ。

重量だけで考えるなら、恐らくそんなスペックのフレームを入手しようとしたら
中古でも2~30万は軽くかかる。それが45000円。
何でも一回落札した人間が商品にクレームを付けて返品し、捨て値で売りに出すしか
なくなってしまったそうだ。

一瞬目を疑い、3~4時間逡巡して、スーパーよしやの店内をグルグル周り抜いて

・・・結局落札してしまう。

キャノンディールのフレームを売りに出せば、生活資金は
なんとか事足りるだろうと計算したのだ。

ちなみにこの時はまだ自転車をバラした
こともなければフレーム組みをしたこともなかった。クリンチャータイヤの交換
すらやったことのない人間がだ。

全くもって、色んなことを「なんとかなるだろう」で自分を言い聞かせて
衝動のままに行動してしまう、つくづく病んでいる29の秋頃のことだった。

僕はorcaに恋してる 目次

※第一話、第二話は現在LOST中です。

3話 始めて買ったスポーツバイクはルック車だった

第4話 初めての栄光と盗難

第六話 カーボンフレームに咒い(まじない)が込められていた時代

第七話 罪は罪で帳尻を合わせてくる時代だ

第八話 ・・・これは、だけど、orcaじゃない

第九話 レアメタルフレームの誘い