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~レアメタルフレームの誘い ~  orcaに恋している9

確か自転車の軽量化に興味を持ち始め

たのもこのキャノンディールのアルミ
バイクをてに入れた頃だったと思う。

当然軽量化には資金が必要であり、

一介の貧乏フリーター(二十代後半、
人生詰みかけ)には苦しい話だ。

UCI規定という規則の中で大きなレースに出るロードバイクの最低重量が6.8kgであり、

この6k台というのが一つの自転車乗り夢だ、ということもこの頃に知った。

キャノンディールが確か8k半ばだったので(この頃のアルミバイクにしてはそれでも破格の軽さだと思う)

「6k台なんて無理じゃ( ゚Д゚)ヴォケ!!」
と一人で呟いたりしていた。

もはや日課となっている、オークションで単体フレームの項目を
ダラダラと毎日全商品チェックする行為。時間の無駄としか思えないのだけれど
そうしているとなぜか心が安らかになる。

フレーム中毒。完全に病んでる。

orcaが売りに出されないか、もあるが
その中で興味を引くフレームがあったら、それをネットで調べてみる。そうやって
徐々に自転車の知識が蓄えられていった。

ある日、見慣れない一つの単語が目を引いた。
「超軽量 スカンジウムフレーム」
売価は45000円即決である。

説明書きには、元海外のプロ選手が使っていたもので希少金属スカンジウム合金
で作られたフレーム。フレームセット重量は1450gだという。

自転車にハマる前は重度の鉱物中毒、あくまで精神的な意味の、
だった僕は希少金属とか希少元素とかいう単語に過剰に反応してしまう。

スカンジウムを調べると、金よりも同一重量の価格が高い、非常に珍しく
高価な金属だ。

そしてスカンジウム合金は旧ソ連、死神の指(デスブリンガー)と
勝手に僕が呼んでいたミグ21という傑作戦闘機にも使われている。

なんて心くすぐるソリューション!

この1450gという数字、当時のハイエンドカーボンフレームを凌駕する
(既に発表されているスコットのアディクトは別として)

当時超軽量と言われていたorcaやスコットCR1のフレームセット合計重量が1500g台、それを金属フレームで下回ってしまうのだ。

重量だけで考えるなら、恐らくそんなスペックのフレームを入手しようとしたら
中古でも2~30万は軽くかかる。それが45000円。
何でも一回落札した人間が商品にクレームを付けて返品し、捨て値で売りに出すしか
なくなってしまったそうだ。

一瞬目を疑い、3~4時間逡巡して、スーパーよしやの店内をグルグル周り抜いて

・・・結局落札してしまう。

キャノンディールのフレームを売りに出せば、生活資金は
なんとか事足りるだろうと計算したのだ。

ちなみにこの時はまだ自転車をバラした
こともなければフレーム組みをしたこともなかった。クリンチャータイヤの交換
すらやったことのない人間がだ。

全くもって、色んなことを「なんとかなるだろう」で自分を言い聞かせて
衝動のままに行動してしまう、つくづく病んでいる29の秋頃のことだった。

僕はorcaに恋してる 目次

※第一話、第二話は現在LOST中です。

3話 始めて買ったスポーツバイクはルック車だった

第4話 初めての栄光と盗難

第六話 カーボンフレームに咒い(まじない)が込められていた時代

第七話 罪は罪で帳尻を合わせてくる時代だ

第八話 ・・・これは、だけど、orcaじゃない

第九話 レアメタルフレームの誘い

僕はorcaに恋してる10 ゴルディアス・ホイール

少し話が前後してしまうのだけれど、
件のスカンジウムフレームを落札する少し前に
一つのホイールを購入していた。

当時オークションでよく見かけていた品、KENDOサイクルのRADIUSと
いうホイール。30000円で1500g台、リム高30mmと金額の割に
なかなか優秀なスペックのホイールだった。

そしてこのホイールのハブがよく回ること回ること。もしかしてDT240とか
そのへんの定番高性能ハブ並に回っていたかもしれない。

ちょっと専門用語を乱発してしまったので少し解説しておくと

ロードバイクに置いてホイールを交換することはかなりの性能の変化を
意味する。そして見た目も。

ハブというのはホイールの軸になるところ、この精度や素材で回転性能が
変わってくる。

ママチャリしか知らない人は信じられないだろうけれど高性能のハブは、手にもって車輪を回すと、
軽く力をかけるだけで15分以上延々と回り続けるものもあるのだ

ちなみに日本では釣具で有名なシマノだが、実は自転車のパーツ製造の世界最大手になっている。

日本では釣具のシマノかもしれないが、一歩海の外に出るなら
SHIMANOブランドは世界のSHIMANO。
驚異の精度を誇る自転車パーツのメーカーとして名を知らしめているのだ。

話を戻す。リム高とは、ホイールの周辺部分の高さのこと。
ここが高いと、様々なメリットがある。

・スポークの長さを短くできるので、ホイールに対する力の伝道効率が上がる。
・スポークに対する空気抵抗がへる。
・ホイール外周の強度が上がることで、荷重がかかった時の変形率が下がり、真円率が高まる、そうすると回転抵抗が少なくなる。
・慣性が働くようになるので、速度維持が容易くなる。
・見た目がかっこいい。

ロード乗りの一つのあこがれとしてディープリムホイールというのがある。

このリム高が大体4cm以上あるものがそのように呼ばれてくるのだけれど、
この辺のホイールを履かせると、自転車が途端に戦闘的で格好良くなってくるのだ。

もちろん、リム高が高くなることでデメリットも生じる。

その辺を個人の裁量で使い分けていくのだけれど、
まあ、大体のロード乗りはリム高の高いホイールに憧れを覚えると思ってもらえたらいい。

今回購入したホイールはこのリム高が3cmと比較的高い、セミディープと呼ばれるものでしかも金色という非常に目立つものだった。

アレキサンダー大王の逸話にあやかって、今勝手にゴルディアス・ホイールと命名してしまった。

そういうかなり攻撃的なホイールを履かせることで、僕のロードも途端にちょっと本格的な香りがして、かなり舞い上がったものだ。

ロードバイクの楽しさは、乗る楽しみだけではなく弄って自分の美学に合わせて好き勝手にカスタマイズするところにもある。

子供がミニ4躯にハマるのと同じ感覚で、そのまま年齢と金額が跳ね上がったと思って欲しい。

要は、大の大人がロードをいじるときは子供の目をしているのだ。ロマンなのだ。

定番ディープリムホイール、
ZIPP404。リム高58cm

image
ちなみに価格は前後セットで定価30万近い。
驚かないで欲しい。ロードとはそういう世界なのだ。

我々はF1には乗ることも触れることもできない
しかしロードバイクは、一般市民が世界のプロ選手と同じ機材に触れることが
できる。今回はそんな世界があることを知って欲しかった。

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