カーボン補修その2 ウェット・ドライの違い

実際にカーボンフレーム補修に必要な知識だけをやっていくのでそこまで専門的なことはやりませんが。

本来FRP系の作業にに手を出そうとすると、結構大変なことになります。ガラス繊維でパーツの型取りをしてワックス塗って離型して、カーボンシートを張って・・・・・繊維のほかにも多種多様な樹脂やアセトンや器具が必要になってくる。もう気が狂いそうになります。

そこまでを一般家庭のレベルでやろうとするととんでもないことになってしまいますが、ご安心ください。フレーム補修に必要な道具、技術、設備はこんな大げさな物ではございません。

犬小屋を作れるスキルと根気があれば誰でも出来ます。事実、僕は二十日大根すらマトモに育てられなかった粗忽者であります。

実際の作業に入る前にもう一つだけ余計な知識を入れて置いてください。

大まかに言ってカーボン製品にはウェットカーボン、ドライカーボンの二種類に分かれるのです。

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カーボンフレームに使われる物、レーシングスポーツや航空機に使われるのはこのドライカーボンです。熱硬化する樹脂をしみこませたカーボンシート(プリプレグ)を型に貼り付け、高圧で圧縮しながら専用の釜で焼きあげます。

ドライカーボン生成に必要な施設はん千万もしますので、個人でドライカーボンを扱うことが出来るのは恐らくビル・ゲイツかアラブの石油王とかそんな人たちでしょう

一般的な軽く、硬いカーボンはこちらのドライカーボンをさしています。カーボン繊維その物ががちがちに圧縮されて最小限の樹脂で固まっています。金属よりも強固で軽量。振動吸収性にも優れる理想のマテリアルの出来上がりです。僕の骨格がカーボンで出来ていたら、と何度夢に思ったことでしょうか。

それではウェットカーボンはなんぞや?ウェット彩の事ではありません。

生の、という表現が正しいか分かりませんが、カーボン繊維にエポキシやポリウレタンの樹脂をしみこませ、硬化させた物。プラスチックの中に繊維が入り込んで通常のプラスチックよりは硬くなっているような物です。こちらは実際にそこまでの強度は出ません。重量もそれなりです。

じゃあ、何なのか?ハッキリ言って見た目と気分の為、が大部分を占めるでしょう。カーボンの折り目が綺麗に浮き出たエアロパーツなんかはやっぱり男心をくすぐるのです。

そして、家でカーボン補修を行うには当然ウェットカーボンの方で施工しなければなりせん。そこで色々な工夫を行って、出来る限りドライカーボンに近づけていくのです。

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カーボン補修 その1 FRPって何だ?

カーボン。carbon.

僕達の生活にいつの間にか深く根付いてしまった単語ですが、カーボンとだけ表記するならそれは実態はただの煤だったり墨だったり炭水化物だったりします。

此れが炭素繊維、カーボンファイバーとなると話がまた変わってきます。アクリル繊維なんかを炭化させて作る繊維の事で

「有機繊維のプレカーサーを加熱炭素化処理して得られる、質量比で90%以上が炭素で構成される繊維。」という定義になっています。まあこの辺は小学校低学年の授業でやったと思います。

この炭素繊維を樹脂で固めてプラスチック状にした物をCFRP(炭素繊維強化プラスチック)と呼ぶのです。因みに炭素繊維ではなくガラス繊維を使って作られたプラスチックをFRPと呼びます。

という事は、僕らがご大層に有難がっているカーボンフレーム様も、実は唯の炭素繊維で強化したプラスチックである、という見方も出来るのです。

しかしこのCFRP、レースや航空機の素材に使われるので只者ではありません。鉄に比べて、強度10倍、弾性7倍、勇気100倍、肌の露出3割増し。それでいて重量は4分の一と優れた素材特性を持っています。

が、繊維の方向や積層によって強度が変わったり、衝撃を受けた際の損傷の判断が難しい、など扱いの難しい側面も持っています。

この辺を理解して、生活の中にうまく取り入れることが出来れば今年はもう終わってしまいましたが、来年のハロウィンのコスプレに全身を黒塗りにしたり、黒い板状の衣装を着たりしてカーボンのコスプレをすることも出来ますので、もうしばしお付き合いくださいませ。

 

IMG_20151031_204216この左側のシート状の物がカーボン繊維をシート状に編みこんだ物です。因みに右側のはこれから補修しようとしているマドン6シリーズです。

実際にDIYで自転車の補修に使う際は、このシートを適当なサイズにカットして樹脂をしみこませて補修箇所に積層していきます。

積層、というとなんだかかっこいいですが、様はぺたぺたと張り重ねて強度を出していくのです。

ウェット・ドライカーボンの違い に続く