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妻にorca と花束を

自転車名 orca 2009
ブランド orbea
価格 愛の値はプライスレス
サイズ XS

僕を自転車の世界に引きずり込んだ元凶、魔性の女、

orbea orca

数年間の恋焦がれ何とかorcaをフリーターの身で自分のものにしようと、麦チョコとコーンフレークで食費と健康を犠牲にネットの世界を俳諧すること数年、補修の必要なフレームを手に入れたのが今から5年ほど前の話

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今も昔も、これより美しいカーボンフレームは存在しない。カーボンモノコックバイクの方向性の一つをあの時代に示唆した奇跡のようなフレーム。

こういう類のフレームは、時代か神か、そういう存在がクリエイターに宿って作らせた物なのだ。そういうフレームが数は少ないけれど、確かに存在する。と僕は考える。

世界中のサイクリストがこの月の様な水の様な、女性のような滑らかな曲線と野獣のしなやかさ、そして僅かに残るアンバランスが絶妙にブレンドされた「美」と走行性に魅了されたのだ。

あのころ、極まれに街中を駆けるorcaを見かけると、すべての予定をキャンセルしてストーキングしたくなる衝動に駆られた物だった。

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まだフレーム補修技術と方法論を自分の中で確立できていないころの話だったので、僕がリペアしたフレームは徐々にクラック部のトップチューブからきしみを立てるようになってしまい、どうしようもなく倉庫の中に眠らせていたのだった。

いつか再度手を加えて走らせるようにしてやりたいと思いつつも、フレームが徐々に増えてしまい、その機を逃してしまっていた。

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時は花粉とホワイトデーの話題がそこらじゅうに漂う、一年中で最もうっとおしい(その次はクリスマスとバレンタイン)この季節。

きっかけは何かあったわけではないのだけれど、新婚の嫁にこのorcaをプレゼントしたくなったのだ。別にorcaのような脚線美をお前もがんばれ、とプレッシャーをかけるつもりは微塵もない。

リペアは殆んど終わっている。実はグラフィックの補修に何度も失敗して、ついには根負けして倉庫に眠らせてあったフレーム。汚れと失敗した塗装膜を根気強く削り落として塗りなおす。結局二年越しの補修作業になってしまったのだ

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ウレタンの硬化に失敗して、落とせなくなってしまった塗装の残りがプラサフに影響を与えて、しわがよってしまったところが数箇所、マスキングに失敗してラインの塗りわけににじみが出ているところが数箇所。塗装は本当に難しい。

それでも遠めには立派に「orca」していると思う。

シャンパンシルバーに塗られたorcaをこれから組み立てていくわけなのだけれど、最後のウレタンクリアーを吹くことができない。

雪国、木島平の気温が寒すぎるのだ。

あったかくなるのが先か、僕が花粉症で憤死するのが先か。暖かくならなければウレタンが使えない。暖かくなると花粉が飛散し始めて僕の目と鼻は悲惨なことになる。

杉を全国に植え付けるという、後世の人間に多大なる損害を与えた先人たちの負の遺産に苛まれながら、作業は続くのです。

うえーい、目があかねえよ

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