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super six evo himod 乗り込み 最終回。

約二週間、super six evo himod に乗り込み走行距離は大体350~400kmといった所か。この辺でひとまず纏めにはいる。

はじめの一週間が過ぎるあたりからとある単語と感覚がよぎり始はじめ、それは今に至るまでも付きまとい続ける。addictに乗る事でさらにその感覚は強まり、確信にいたるまでになるのだ。

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super six evo himod 2014年モデル。新型evoの出る前の、最後のモデル。

コンポ:sram red 20s 、ホログラムクランク 52/36

ホイール:shimano c-24 7850 corbon 1380  ・タイヤ veroflex

ほかカーボンハンドルやらスパイダーサドルやら軽量パーツで彩り、車重はペダルレス6kgジャスト

 

evoから最初の感じ取った鈍さ、トルクに薄皮一枚はさんでしまったかのようななんともいえないもどかしさ、痛痒感の正体。

それはペダルから始まる力の伝達がフレーム各部をしならせ、車輪を回し地面を蹴る。そのエネルギーと変形の移動速度の等速性に答えを見出した。

瞬間にして立ち上り、すっと尾を引くことなく消えてゆくaddictの煙のような挙動ではなく、evoのそれは継ぎ目なく連続的になされていく。過激な挙動を一切持たないのだ。

レーシングバイクの、有力ブランドのハイエンドモデル。パリパリと乾いた剛性感とピーキーな挙動で当たり前と身構えていた身には、evoの穏やかな挙動は瞬間もどかしい物を感じてしまったのだろう。

が、evoの総合的な運動性はこれらのピーキーなバイク達といささか遜色もない。瞬間の過激さでいかにもな高性能を演出するではなく、実直に全ての性能が高次元に織り込まれた躯体は乗るほどに味わい深くなっていく。

evoに乗り込みながら徐々に形になっていた感覚それは「レーシングカーとためを張れる軽自動車」そんな単語として僕の中で凝固する

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コスパ、燃費、快適性、そんな諸々を切り捨ててレースに勝つ為に作り上げられたレーシングカーに、快適で気兼ねなく使える軽自動車が、技術の研鑽の末に軽自動車でありながら競り合えてしまったら、何と小気味の良いことだろうかと。そんな風景をみたら思わず膝を打ってしまう。

evoは結果として超軽量という肩書きを身に纏ってしまったけれど、その本質はどこまでも気安く、安全で使いまわしの効く常用車の様な存在なのだ。それでいて飛び切りの高性能と奥深い走行感も持ち合わせている。

そこには、いかにもモノコックといった異形のフレームワークも、流行の先端を切り裂くようなエアロ構造も専用設計のパーツもない。極端なフレームの味付けもない。ただの「普通の扱いやすい自転車」のままに全ての性能を一線級まで引き上げてしまったのだ。

しかも、超軽量級でありながら何も犠牲にしていない。これを革命といわずして何といおうか。

モデル晩年、evoはぎりぎりのところで剛性不足により勝てなくなってしまうシーンが増えてきた。と何かの記事を見かけたことがある。

レースバイクとしてはネガティブな情報なのかもしれないけれど、今この記事を思い返すとなんともうれしい、暖かい気持ちにさせられる。

evoはいろんな物を切り捨てて勝利に執着する、気高く気難しいレースバイクとして栄光を享受するよりも、我々一般ライダーでも気兼ねなく扱えるラインに敢えてとどまってくれたような気がするのだ。

何も、目新しくかったり奇抜だったり、複雑さを増す機構を取り入れなくてもいい。まじめに、真摯に、自転車製造と向き合い技術と生産性を研鑽するだけで、ここまでの自転車ができるんだぜ。

と、スマートな躯体を眺めているとevoはそんな風に自分を、自分を産み出したエンジニア達を誇っているような気がしてくる。

自転車というシンプルな構造体の持つ可能性は、もっともっと先がある。今回evoに触れることでそんな確信を抱くことができた。実にすばらしい自転車だ。

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