LOOK586sl 組み上げ、再始動。 歯痛という霊長の宿業について

人間、自分にとって都合の悪いことは適当な
理由を付けて曖昧に流してしまいがちになる。

特に虫歯というやつは厄介で歯が痛み始めると
「いや、最近まあ疲れてるし」
「季節の変わり目だからそんなこともあるさ」

等々、何とかして現実から目をそらそうとする。

それでも痛みが治まらない。
「まあでも、きちんと歯磨きしているし、まさか
虫歯なんてねえ」

といいつつ、このこの辺でいつかは歯医者に行かなければ
ならないことを覚悟し始めつつも

「今週はちょっと忙しいからまた来週にでも」
「あー、今日行こうとしたんだよ、でも雨か、
いや、マジ今日行くつもりだったんだがな」

といったい誰に言い訳してるつもりなのかあれこれ
理由をつけて先延ばしにしてしまう

そしてある日唐突に限界値を超えた痛みに襲われる
脈動する痛み。痛み。痛み。そして灼熱。

地上の万物すべての怨嗟の声をこの小さな下顎の
一点に集約し、万力の如き力で締め上げられるような
あの痛み。

この圧倒的痛覚の前には、凡ゆる高尚な哲学も霧散し
人は尊厳よりも一粒のバファリンのために全てを
投げ出すようになる。いっそ狂ってしまいたい。

なぜ人は虫歯という宿業をその身にやどすようになったのか。
アダムとイブの罪の痕跡とでも言えるのかもしれない。

前置きが非常に長く、ただの歯痛に対する恐怖を
伝えるだけになってしまったのでこの辺にしておきますが、
先日のカーボン剥離の際、ひたすらに電動サンダーで
カーボン層を削り落とすこの身に、もしかして削り落とされる
カーボンたちの怨念が僕の歯を襲ったのかもしれません。
なんせ茶碗も99年生きると霊が宿ると言われるくらい
ですから。

そんなこんなで積層作業も無事に終わり
LOOK585sl、ようやく自転車の姿を
取り戻すことができました。

我ながら今回のリペアはいい出来です。もとのチューブと
ほとんど変わらないボリュームに留めることができました。
注目して欲しいのは、補修部分ともとの部分の光の
映り込みが連続していること。これは段差がほとんどない
ことと、積層箇所の表層処理がうまくいってることを意味しています。

このあとペーパーで表面を磨いたらもっと完成度が
あがります。

表層処理剤を今までとはちょっと違うものにしてみまし
ましたが、それが功をそうしました。以前のサーベロ
r3slの際はこの表面処理の試行錯誤でかなりの
金額が飛んでしまったのですが、やはり人間は成長する
生き物です。それに関しても後日記事にできたらと。

586復帰後の初ライドはそんな訳で歯医者に行くと
いうおよそ嬉しくもなんともない目的になってしまい
ましたが、やはり586の乗り味が素晴らしかったのが
唯一の救いでした。

トップチューブが本来の細さを取り戻したことで、
走りの感覚がいい意味での繊細さと有機的な感覚を
取り戻したようです。

ちなみに上の完成車状態、二箇所、パーツを変更した
箇所がありますが、気づけた人はもう後戻りのできない
領域に入っていると思ってください。

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「LOOK586sl 組み上げ、再始動。 歯痛という霊長の宿業について」への3件のフィードバック

  1. 2. Re:無題
    >デンキさん

    コメントありがとうございます☆彡
    職人だなんてとんでもない。

    ちょっとしたこつさえつかめば簡単に
    このくらいはできますよ。
    もしいつかカーボンフレームが割れてしまったら
    喜んで相談に乗ります(笑)
    http://ameblo.jp/aprfoor/

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