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カーボン補修の話 その8 間層剥離とカーボン製品は本当に脆いのか、の話

樹脂をしみこませたカーボンを貼り付け、テープで圧迫&固定。100円エポキシの硬化速度は並ではないので、20分くらいでテープをはがすことが出来ます。まだちょっと表面にべたつきはあると思いますが、実はこの状態がイイ。

完全硬化して実用に足る強度が出るには一日待たなければならないとは思いますが。

今回のマドンのシートステーの補修には、一枚の細長いクロスを三週ほど巻きつけてあるので、積層数は3プライといったところでしょうか。シートステイで、クラックもそこまで大きくなかったので積層はこのくらいで十分かと思われます。

樹脂が硬化した状態の上にクロスを更に積層しようとする場合、必ず表面をやすりで荒らすようにしなければなりません。これを怠ると、走行中やらなにやらの様々な振動によってカーボンの層が剥がれてしまう事があるのです。

これを間層剥離といいます。

 

余談ですが、良く巷でカーボンは壊れやすい、脆い、とか扱いが難しいという話を聴きます。その一方でカーボンは同重量の金属よりも硬く作る事が出来るともいいます。

一体どっちやねん、と突っ込みたくなることもあります。カーボン製品は繊維の方向によっていかようにも性能をコントロールできるのですが、パイプの垂直方向に衝撃が加わったときに、カーボンとカーボンの層が剥離してしまう事があるのです。

これを間層剥離というのですがこれが中々厄介な代物なのです。

間層剥離が起こった場合、剥離が進行していても表面に痕跡が現れない事が多いのです。

ちょっとした衝撃をフレームに与えてしまった場合、見た目は何も無くても実は内部に甚大なトラブルを抱えている・・・そんな可能性も無くはありません。

超音波診断などを用いて内部の検診をしなければ分からないのです。この実情が一人歩きして、カーボン製品は扱いが難しいというイメージ広まっている現状もあるのでは、と思うのですが。

最近のカーボン製品は随分丈夫になっておりますので、そこまで神経質にならなくてもいいのでは、と内心思っております。それよりも昨今のスポーツ自転車盗難事情を何とかしてくれ、と声を大にして叫びたい。

 

確かに、一昔前のカーボン製品はとにかく軽くすることを目標に作られていて、◎◎◎◎のカーボンホイールは歩道に乗り上げただけで割れた、とかブレーキ厳禁のヒルクライム専用のトコロテンのようなホイールなんかも存在していたと聴きます。

が、現在流通しているカーボン製品は殆どそんな事はありえませんので、風説に惑わずにいきましょう。

ちなみに寿命の点でいうと金属フレームよりも実はカーボンフレームの方が長い、という説もあります。

 

とにかく家でカーボン補修を行う場合、いかに最低限の樹脂で固めるか、いかに圧迫するかが肝になってきます。個人的には一層一層固めていくのではなく、一度に何層も重ねて固める事でこの間層剥離のリスクを下げられるし、作業効率もぐっと上がると思います。実際に施工する時に試してくださいまし。

次回、表面処理をしていよいよ基本修理篇も終わりにしたいと思います。

表面処理について

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