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試乗可能 いと高貴かなバイク紹介 ~pinarello prince~

自転車名 prince 7900/dura-ace
ブランド pinarello
価格 王子は金銭感覚など持ち得ない
サイズ 54
タイヤ シャマル・ユーラス

家人が寝静まっている時間に、小腹が空腹を訴える。忍び足でキッチンに向かうリビングの途中、ふと何者かににらみつけられているような気がする。

一瞬肝が冷える。

獣に飛び掛られるような錯覚を覚える。気配のした方に目を向ける。そこにあるのはprinceにしつらえたハンドル周り、mostの野獣の目を模したアイコンマークだった。

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ピナレロを代表する名車、プリンス、プリンスSLと来てこのプリンス・カーボン。

今はもう次世代のプリンスが前線で戦っているけれど、2009年あたりからロードに捕われた僕にとってはやはりプリンスといえばプリンスカーボンなのだ。

カーボン素材を身に纏いリファインしたプリンス・カーボン

生まれ変わったプリンスは、ヨーロッパでもっとも優れたバイクに送られる賞を二年連続で受賞し、高貴なルックスとこれまた高貴な価格でサイクリストの羨望の眼差しを集めるようになる。

実績、性能だけじゃなくてロードバイクのマテリアルの主流がカーボンへと移り変わる流れを決定的な物にしたのがプリンスだったのだ。僕の中では。ロードバイクの歴史に名を刻むに相応しい一台じゃないか。

一度カタログ落ちしたプリンスは、より上質なカーボン素材とアシンメトリックデザインを纏って復活した。

が、カーボンドグマのダウングレードモデルのようになってしまった感がある。性能的にはブラッシュアップされていても、ドグマと双璧をなしていた孤高の存在感が薄れてしまって少し寂しい思いを抱いてしまった。

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当時ただでさえ不気味だったグネグネ曲がるondaフォークの造詣をさらにフレームにまで取り込んでしまったような意匠。トップチューブがアーチを描くフレーム造詣は後に多くのバイクがまねる様になる。

が、敏速獰猛な肉食獣が獲物に飛びかかる直前、身をかがめる様なしなやかさと優雅さを兼ね備えるのはプリンスならでは。ロードバイクの持つ古典的な美しさとはかけ離れてしまっているが、これもまた美しいバイク。僕も強烈にあこがれた。

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金属プリンスの優雅で貴公子然とした外観から一転、カーボンモノコックの筋骨隆々としたフレームワークになってしまったプリンスは、見た目とおりの好戦的な性能を宿している。

圧倒的な剛性感と加速性。だけど、それだけじゃない。その奥にしなやかな芯がある。絶妙な乗り心地の良さと、懐の深さも持ち合わせている。

強さと荒々しさの奥深くに、どうしても消すことの出来ない生来の品格が見え隠れする。とんでもなく高い限界性能と、荒々しさの中にきらりと光る気位の高さ。これが王子の王子たるゆえんなのだ

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高級イタリアンバイクはカンパニョーロで組み付けるのが本来の筋かもしれないのだけれど、プリンスの力強さを受け止める器としてあえてシマノ7900系で組みつけてみた。ホイールはシャマルとユーラス。

mostハンドルの肉食獣のような目が、挑発的に語りかける。城の奥で生白い肌でバラと竪琴を愛でる王子ではなく、戦場で返り血を浴びながら凄惨な微笑を浮かべるのがピナレロ王国の王子だ。

王子はデビューから十年近くを経て、相変わらず好戦的で、たまらなく刺激的で魅惑的だ。

味わってみたい方、是非。

サイズ54、トップチューブ550m 175~の方にお勧めです

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